電気保安管理をはじめ、電気に関する総合サービスを提供する
日本テクノ株式会社様の場合。
日本テクノ株式会社様
電力小売と電気保安管理・点検、電力コンサルティング、電気料金自動検針システムなどを主力事業とされており、中でも高圧受変電設備(キュービクル)に設置する主装置ES SYSTEMの設置件数は全国で60,000件超と、民間の電気保安管理受託数でNo.1※ の実績を築き上げています。
※ (株)矢野経済研究所調べ・2016年8月現在
電気保安管理の現場で、「紙に手書きしている点検報告書」が課題となっており、IT化による解決が求められていた。
主装置であるES SYSTEMは停電・漏電などの異常のほか、電力の使用状況を測定・分析し、電気の使い過ぎをお知らせする省エネのための機能も併せ持ちます。こういった電気設備の保安点検を行うのが「電気保安管理・点検」です。
点検現場は全国各地にあり、点検精度の向上のためには、より合理的な仕組みが必要でした。従来の報告書作成では、複写式の用紙に手書きするアナログ的手法を用いており、担当者ごとに内容のばらつきがあったり、管理のための作業に手間がかかったりしていました。さらに報告書には過去3年分の保管が義務付けられていますが、保管場所の確保はもちろん、必要な時に素早く閲覧できないといった問題もありました。「管理者・現場技術者双方の負担を軽減したい。プロジェクト管理側が保安点検の状況を素早く確認したい。」そうしたニーズが高まる中で、点検報告書の電子化―電気点検簿システムの導入検討が求められました。
電気管理技術者の平均年齢は68歳。そのため開発時には高齢でも利用しやすいUIを心掛け、文字サイズ・色・配置など、見やすさを優先した設計を行いました。他にも紙作業の際に利用していた帳票の見た目を踏襲し、作業時の違和感を軽減。すべての画面が拡大表示可能となっており、見えなくて困るといった状況を避けるための工夫を凝らしました。
◎現場での入力が楽にできるようになった。思ったより簡単だった。用紙に記入する手間もなくなり、さらにお客様が点検報告書をネット上でいつでも手軽に確認できるようになった。
◎完成した電気点検簿システムは、社内の他システムとも連携しており、社内システムから点検報告書を確認できるようになった。
◎内容のばらつきや文字の見にくさがなくなり、関係者が報告内容をリアルタイムで確認できるようになった。
◎点検報告書の記入工数が50%削減できた。保安部では100%導入され、電気監理技術者は1,100名ほどが利用している。
◎他社製のAIチャットボットも活用し、技術者からの問い合わせを自動化したことでいつでも不明点が理解できるようになったため、電気点検簿システムの評価が高まってきた。